紀と木

ここ数日、冬の準備をしていました。。。といっても今年のではなく2年先の準備です。
MOMOの犬舎や猫舎では薪を燃料とした床暖房と薪ストーブを利用しているため、お芋ちゃんの収穫が終わるとともに始まる風物詩 『薪割り』 。
皆さまご存知の通り、和歌山の山林はどこへ行っても杉・杉・杉!たまに檜を見るぐらいで大半が針葉樹ばかり、栗や桜などの広葉樹に比べたら薪割作業は比較的楽に行えます。
現在は薪割機という便利なマシンもあるので斧を振ってトリャー!ハリャーッ!って雄叫びあげることも減りました。
このマシンでサクサクと割った薪は風通しの良いところに積み上げ、2~3年程乾燥したカリッカリのものを使います。これは乾燥が中途半端なまま水分が残っている薪を使うと、ストーブ本体を痛めてしまいますし、煙突掃除の頻度も増えてしまうため、よーく乾燥した薪を使うというわけです。
先日、ご近所で間伐する針葉樹があると聞いて、すっ飛んで伐採と引き取りに伺いましたら珍しい樹種がありました。
杉でも檜でもない針葉樹…それは『椹(サワラ)』ちゃん。
そういや切るとき硬かったっけ…と切った面を見てから気づいたわけですが、椹ちゃんはパッと見て檜と間違えやすいのが特徴、よく似てるだけあってしっかりと檜ファミリーに属しています。
画像をご覧頂くとわかりやすいと思います、同じ針葉樹のスギオくんと比べたら一目瞭然、超美白。
和歌山の檜は水に強いだけでなく、粘り強い柱材として有名ですが、椹ちゃんは美白が売りです、檜ファミリーだけあって湿気に強いため昔から桶やおひつに加工され私たちの傍で長年に渡って重宝されてきました。
椹ちゃんだけでなく、木は加工されてからも生きていて、常に呼吸をして水分調整をしてくれます。
湿度が高いときは吸収し、乾燥してくると水分を補う。
薪になってからは遠赤効果でみんなを芯から暖めてくれる、犬舎、猫舎がいつも快適を保てるのは、こうした性質の材(紀州材)で組み上げ、自然の機能を取り込んでいるからでもあります。
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MOMOの建物にも椹ちゃんが使われています、ご面会などで訪れたとき探されてみてください。